SUN ARROWS 【製造業】利益構造設計士
株式会社サンアローズ代表 井口大成
代表 井口大成

なぜ、井口大成に相談できるのか。

成功も、失敗も、両方を経験しました。
特に、失敗のほうを。

始まり(現場からの視点)

私は、最初から経営者だったわけではありません。

大学で機械工学を学び、
社員二十数名、パートを含めれば四十人ほどの製造業に、新卒で入りました。
同期は、いませんでした。完全にゼロです。

設計、営業、品質管理、管理職。
現場のあらゆる場所を、順に経験しました。

扱いにくい人間だったと思います。

「昔からこうだ」が、嫌だった。
納得して、進みたかった。

その分、当たり前の中に潜むほころびには、よく気づきました。
工程の無駄。数字の合わなさ。
他の人が見ようとしなかった違和感。

それを拾っては、提案に変えていきました。
文句で終わらせず、必ず代替案をつけて。

不満を言うだけなら、誰でもできる。
代替案を持って初めて、会話が前に進む。

反対意見は、出していい。
ただし、必ず代替案をつける。
この考えは、社長になってからも、変わりませんでした。

転機(あの喫茶店)

ある日、突然、社長になりました。

きっかけは、地下のいつもの喫茶店でした。
数字のことで、私は社長に「責任者にしてほしい」と詰め寄っていた。

翌日、同じ席で、社長は短く言いました。

「決めたよ。あとは任せる」
「自分のスピードでは、もう会社は良くならない。社長を、やってみな」

43歳。役員2期目の、途中でした。
準備は、何もできていませんでした。

成功と、その裏側

社長として、数字は伸ばしました。
売上5億を、5年で11億へ。利益も1億を超えました。

外から見れば、仕組み化で成長した優良企業です。

ただ、数字が伸びるほど、見えなくなるものがありました。
幹部との認識のズレ。現場への伝わり方。

伸びている会社の中にこそ、見えない苦しさが残っていました。

もうひとつの混乱(二人の代表)

就任後、待っていたのはカオスでした。

何も決まっていない。ルールもない。
そして、もうひとつ。

「あとは任せる」と勇退したはずの前社長が、
代表権を持ったまま、会社のすぐ隣にいました。

社員が、私に承認を求める。私が決裁する。
それを聞いた会長が「どんな案件なの?」と口を挟む。
社員は、もう一度、会長に説明しに行く。

完全な、二度手間でした。

社員は迷い始めます。
「先に社長に話すべきか、それとも会長か」

組織のベクトルはバラバラになり、空気は淀んでいく。

数ヶ月後、私はひとつの答えを出しました。
こんな小さな会社に、代表は二人もいらない、と。

恩人に、引導を渡した夜

私は、会長のもとへ向かいました。
会社を託してくれた、恩人です。

「代表を、降りていただけませんか。
会社に来る回数も、減らしてほしいのです」

恩知らずではないか。
眠れない夜が、続きました。

それでも私は、会社の将来を選びました。
その決断が正しかったのか、今も分かりません。
ただ、自分で決めた。その事実だけが残っています。

そして、追い出された

数字は出した。仕組みも作った。
社員は、整えた仕組みの中で、たしかに回り始めていました。

それでも、私は会社を去ることになりました。

私は、幹部に多くを求めました。
「仕組みは渡した。あとは自分で動いてほしい」と。

けれど、肝心の危機感を、私は共有しきれていなかった。

なぜ今これをやるのか。
このままでは、何が起きるのか。
その切迫を、自分の中だけに留めていた。

方向も、判断の基準も、危機感も渡さないまま、
ただ「動け」と求めていた。

任せたのではなく、突き放していたのです。

その断絶が、組織に静かな亀裂を生み、
やがて、私の居場所をなくしました。

一番大切な「人を育てること」を、
私は仕組みの中に置き忘れていた。

一本の矢は、こうして折れます。

だから、いま

この痛みがあるから、私は気づけました。

社員が動かないのは、能力のせいではない。
判断基準が共有されず、数字が自分事になっていないだけだ。

主体性は、性格ではなく、設計だ。
任せるとは、考える余白を渡すことだ。

全部、自分が間違えて、たどり着いた答えです。

きれいな成功談なら、他にいくらでもあります。
けれど私は、組織が壊れる瞬間を、内側から見ています。
どこに亀裂が入り、何を直せば止まるのか。
その実感は、机上の理論では決して持てません。

失敗は、もう私が済ませました。
だからあなたは、回り道をせず、成功だけを歩いていい。
その確信を持って、私は隣に立ちます。

経営者向けセミナーで両手を広げて話す井口大成
経営者向けセミナーにて

組織は、突然壊れません。
小さな違和感の積み重ねが、やがて結果になります。

私は、その違和感を、構造から見つめ直す仕事をしています。